HYROXが千葉に来た。8月6日から9日、4日間の開催だ。
大会はアスリートだけで成り立つわけではない。パートナーがいてこそ、HYROXは世界規模の競技として機能する。今大会のパートナーラインナップを深掘りしてみた。並ぶブランドを見るだけで、HYROXというスポーツの本質が透けて見えてくる。
タイトルパートナー
AirAsia
1993年、マレーシア政府系企業として設立。2001年にトニー・フェルナンデスが約25万円で買収し、格安航空会社(LCC)として再建。現在はアジア最大のLCCとして35カ国以上に就航する。
HYROXとの接点は「遠征スポーツ」という本質だ。2026年1月に正式パートナー契約を締結し、アジア太平洋15都市以上で開催されるHYROX大会の公式航空パートナーとなった。HYROX参加者には対象大会への10%フライト割引を提供。「Keep Moving, Keep Rising」をテーマに共同デザインの機体も登場した。
ちなみに筆者の座右の銘は「No Pain, No Gain」。
グローバルパートナー
PUMA
1948年、ドイツのルドルフ・ダスラーが創業。兄のアドルフが創業したアディダスと同じ町・同じ家から生まれた、宿命のライバルブランドだ。現在はスポーツウェア・シューズ・アクセサリーをグローバルに展開する。
HYROXとは創設初年の2017年から関わり、2023年にグローバルパートナーへ格上げ。2030年まで長期契約を更新済み。HYROX向けに「NITRO™テクノロジー」搭載シューズと専用カラーウェアを開発。大会の公式アパレルパートナーとして、スタートラインに立つ選手の多くがPUMAを着ている。
そして一方、HYROXはレズミルズとも提携している。レズミルズのブランドパートナーはアディダス。フィットネス業界でも、兄弟ブランドが火花を散らす展開になってきた。
さらにそのアディダスから、HYROX向けシューズが独自に発売されている。公式パートナーはPUMAだが、市場の熱量がそれを許さない。複雑だ。
CENTR
2019年、ハリウッド俳優クリス・ヘムズワース(マーベル映画「マイティ・ソー」役)が創設した総合ウェルネスブランド。当初はデジタルフィットネスアプリからスタートし、食事・トレーニング・マインドフルネスを一つのプラットフォームで提供。2022年、プライベートエクイティのHighPost Capitalに買収されると同時に、筋トレ機器メーカー「Inspire Fitness」も傘下に収めた。
2023年にHYROX公式競技機材プロバイダーに就任。スレッド、ロープ、ウォールボール、サンドバッグ、ケトルベルなど大会で使われる機材をCENTRが提供する。
言わずもがな、HYROXのアイコンの一つ。セレブが作ったブランド、それぞれの機材もセレブ価格である。マイティ・ソーの武器は金槌。ファーマーズキャリーで担ぐケトルベルが、いつか金槌に変わる日が来るかもしれない。
HIA(High Impact Athletes)
アスリートの影響力と資金を、世界で最も効果的なチャリティへ届けることをミッションとする国際非営利組織。科学的根拠にもとづいて「本当に効果のある慈善活動」を選定し、プロアスリートの寄付先をガイドする。
HYROXとの取り組みが「Race for Impact」。参加者がチャリティチケットで登録し、メンタルヘルス・女性エンパワーメント・グローバルヘルス・気候変動のいずれかの課題へ向けてクラウドファンディングする。競技がそのまま社会貢献になる仕組みだ。
MYPROTEIN
2004年、イギリスで創業。オンライン販売に特化したスポーツ栄養ブランドで、プロテインパウダーを中心に70カ国以上に展開。F1ウィリアムズレーシングの公式栄養パートナーでもある。2024年、HYROXの公式グローバル栄養パートナーに就任。HYROXエリート選手の意見をもとにエネルギージェル・補給バーなど6種の専用ラインを開発した。
私もかつて大変お世話になったブランド。当時は60%OFFセールが頻繁に実施され、「私の体はマイプロテインが作っていた」と言っても過言ではないほど投資した。しかし過剰摂取が祟って人間ドックで2回引っかかり、リアルフードへの目覚めを与えてくれた。その節はありがとうございました。
amazfit
2016年8月、中国の多国籍電子機器企業XiaomiからスピンオフしたZepp Healthの前身、Huamiが展開するスマートウォッチブランド。iF Design AwardやRed Dot Awardを受賞した洗練されたデザインと、VO2Max・心拍数・回復指標などの精密なトラッキング機能が特徴。スマートウォッチ以外にもスマートリング・スマートグラスなども手がける。
2026年、HYROXの公式ウェアラブルパートナー兼タイムキーパーとして3年間のグローバル契約を締結。HYROX専用トレーニングモードの実装や、競技データとの連携も進む。VO2Maxについては、前回記事でご紹介した通りだ。
私はGarmin派だけど、amazfitの秀逸なデザインには脱帽。
Concept2
1976年、アメリカ・バーモント州でオリンピック候補選手だったディックとピート・ドライシガッカー兄弟が創業。最初はカーボンファイバー製のボート用オールを製造していた。1981年、冬場のトレーニング用に自転車を床に固定して試作したことが、世界的なローイングマシン「RowErg」の原点だ。2009年にSkiErgを発売し、HYROXが2017年に創設されたときから公式エルゴメーターパートナーとして参画。現在もすべてのHYROX大会でRowErg・SkiErgを独占提供する。
こちらも言わずもがな、CENTRと双璧をなすアイコン的なブランドだ。競技で使われる機材そのものを作っているブランドがパートナーという、必然の関係。
2026年で創業50周年。私が3歳のころに生まれた、つまり昭和生まれのブランドだ。時を超え、今や世界で最も熱い競技を支えるマシンメーカーになった。感慨深い。
最近CENTRがSkiErgを発表した。Concept2のお膝元でどうなる?
リージョナルパートナー
BYD
1995年、王伝福が深圳で「BYD電池」として創業。当初はソニー・三洋の電池を研究・改良するバッテリーメーカーだった。2003年に自動車産業へ参入し、2008年に世界初のプラグインハイブリッド車(PHEV)を発売。2023年のEV世界販売台数は300万台超、テスラと世界首位を争う巨人へと成長した。社名のBYDはBuild Your Dreams(比亜迪)、「夢を作る」という意味だ。
HYROXとはアジア太平洋地域でのリージョナルパートナー契約。HYROXに参加するには、エントリー費用・遠征費・機材・ウェアと、相応の投資が必要になる。自分の体と時間にお金をかける意識がなければ、たどり着けない競技でもある。健康・環境・テクノロジーへの関心が高く、価格より価値で選ぶ消費者。BYDが狙うEV購買層と、自然と重なってくる。
中国出張時によく乗車していたBYD。声で「冷蔵庫を開けて」と中国語で言うと、コンソールの下部から引き出しのような冷蔵庫がニュッと出てくる(暑い日の駐車時はどうなんだ?という疑問は棚に置いておきます)。シートも電動調節やヒーターはもちろん、マッサージ機能で癒してくれる。一企業の課長さんレベルでも買える価格で、外観はアルファードだけど、内装と機能はそれを上回っていた。
WORLD OF HYATT
1957年、アメリカ・ロサンゼルス国際空港近くのホテルをジェイ・プリツカーが購入したことが創業の起源。現在は世界70カ国以上・1,000施設以上を展開するグローバルホテルブランド「Hyatt」のロイヤルティプログラムだ。パーク・ハイアット、グランド・ハイアット、アンダーズなど複数のブランドを傘下に持つ。
2025年10月よりHYROX APACの公式ホテルパートナーに就任。遠征先のアスリート向けに、ウェルネス特化の宿泊プランを提供。AirAsiaが「空の移動」を担い、Hyattが「地上の宿泊」を担う。旅の入口から出口まで、HYROXが押さえた形だ。
ハイアット。出張時にしか泊まれなかった、夢の響き。
ナショナルパートナー
F45 Training
2011年、元株式トレーダーのロブ・ドイチュがオーストラリア・シドニーで考案。「F」はFunctional(機能的)、「45」は1セッション45分を意味する。2012年にパディントンで第1号スタジオをオープン。フランチャイズ展開を開始し、現在は世界60カ国以上・約1,600スタジオを持つ世界最大級のフィットネスフランチャイズだ。日本にも複数スタジオがある。
2024年にHYROX公式ジムパートナーに就任。F45スタジオでHYROX専用トレーニングプログラムを導入し、スタジオメンバーをHYROXへ送客する構造だ。「機能的なトレーニング」という共通言語を持つ、最も親和性の高いパートナーと言える。
浜松町は何度かお世話になったことがあります。普段はトレーニングジムやランニング、山ランがメインの私にとって、ファンクショナルサーキットトレーニングはとても刺激的で楽しいプログラム。自宅からは遠いので頻繁には行けませんが、機会があればまたお世話になります!

FRNZ-Fitnessでは、稲毛のショールームで実際に機材を体験していただけます。
鍛錬は本物。投資は1/3。
確信は、触れた瞬間に生まれる。
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代表 田口 求弓|千葉県千葉市稲毛区


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