香港空港で、心が揺さぶられた
2024年11月24日、中国長期出張中のことです。
週末のオフは出張先の華南地区から深圳を抜けて香港に観光することがルーティーン。その日はとある目的で出張先の東莞から高速バスで深圳を抜け、羅湖で入国して電車でを持って香港空港へ向かいました。香港空港に到着し軽く飲茶で腹を満たし、隣接された屋内展示場で開催されている見慣れない競技を見に行きました。
ランニング、スキーエルゴ、ローイング、ウォールボール。次々と種目をこなすアスリートたち。以前YouTubeで見た、スパルタンレース系の選手たちが海外でチャレンジしていたあの競技、、、
HYROX!
冒頭の写真は初めてHYROX香港を見に行ったときにストーリーズにPOSTした写真。
その場の熱狂と選手たちの表情に心が揺さぶられ、「いつか自分もこれに出たい」。そう思った瞬間でした。

運命の一週間前
長期出張から帰国して迎えた2025年、なんとHYROXが日本上陸するとの情報が入ってきました。
時は流れ、2025年8月、記念すべき日本開催の初会場はパシフィコ横浜。
私はジャッジボランティアとして参加するつもりでした。ところが大会一週間前、SNSで不参加の方のチケットが1枚余っているとの情報を辿り、メンズシングルのチケットを譲り受け、急遽 選手として出ることになりました。
それまでHYROXに向けた専門トレーニングは一切していませんでしたが、スパルタンレース、トレイルラン、山でのトレーニング、筋トレ、ロードランニングをベースとした身体作りを続けていた私にとっては急な決断ではありましたが、挑戦はそれほど無謀ではありませんでした。
しかし想像以上にきつかったし、最高に楽しめた。
そして本気でトレーニングしようと、ジムの所在や機材を調べた瞬間、現実を知ることになります。
機材代に、目が飛び出た
トレーニングできる場所が身近にない。そして公式ブランドのマシンを調べると、1台20万円を大きく超える!
「これが現実か」
同時に、中国製という選択肢があることも知りました。でも、怖かった。
- 壊れやすいんじゃないか
- 品質が悪いんじゃないか
- トレーニングの意味がなくなるんじゃないか
この不安は私だけではないはずです。多くの人が同じ壁にぶつかっていると思いました。
日本でHYROXが盛り上がる
去年8月の横浜の後、今年1月に大阪でも開催されることが決まり
いよいよ日本でも本格的な盛り上がりや熱狂を肌で感じ初めていました。
同じタイミングで、中国物販の仕事を始めました。そこで一つの戦略が浮かびました。
「ハイブリッドフィットネスレースの機材を安く販売したら喜ばれるんじゃないか?」
さっそくスキーマシンのサンプルを取り寄せようと動き始めました。
「その中国製が見たい」
そんなとき、横浜大会でチケットを譲ってくれたあの人のSNSを見ると、ハイブリッドフィットネス向けのジムをオープンするとポストされていました。
私はさっそく連絡しました。
「中国製のスキーマシンを買おうとしている。ジムをやるなら公式ブランドと比較したい。機材を持って行っていいか」
返事は予想外でした。
「まだどこの機材を買うか決めていない。むしろその中国製も検討しているからサンプルが届いたら見たい」
この一言が全てを動かしました。
中国の展示会で、笑ってしまった
その後、私はかねてから予定していた中国義烏の展示会に向かいました。
展示会を見て回っていると、偶然にもサンプル取り寄せ中のスキーマシンに触れることができました。
その瞬間、私は思わず笑ってしまった。
あまりにも普通だったから。
去年の夏、横浜で体感したあのレースのスキーエルゴと全く同じだったから。ディスプレイパネルは違った。かっこいい公式ロゴもない。見た目は確かに見劣りする。でも「負荷」や「体感」は同じだった。
「なんでこんなに普通に使えるものが日本では普及しないんだろう」
答えはシンプル。触れる場所がないから。
ショールームがあればいい
展示会場で、一つのアイデアが浮かびました。
「ショールームがあればみんなが触れる。触れれば納得する。納得すれば買う。」
他にも様々なマシンを見て回りながら、この確信が固まっていきました。これがFRNZ-Fitnessの原点です。
FRNZ-Fitnessの哲学
ここで一つ、正直にお話しします。
中国製が安すぎるわけではありません。公式が高すぎるわけでもありません。
公式機材のブランド力と品質は本物です。予算が許すなら公式が理想だと私は思っています。
でも私が問いたいのはこうです。
本来のトレーニングに、ブランド料は必要でしょうか。
私が求めるのはシンプルです。
- 安全性があること
- メンテナンスができること
- トレーニングとして機能すること
この3つがあれば十分です。ブランドがあるから安心、中国製だから不安、その判断は本質ではありません。
そこで私はこの中国製に対しとことん向き合い、日本人ならではのサポートを提供することを加えることにしました。
この機材はハイブリッドフィットネスレースのためだけに売られているのではありません。
- クロスフィットをやる人
- 機能的な体を求めている人
- キッズからシニアまで
- 体の使い方を教えるトレーナー
- ジムを作りたいオーナー
体を動かしたいすべての人のためのインフラだと、私は思っています。
日本では都心や大都市から離れた郊外や地方になると、身近に使えるトレーニングインフラ施設がありません。
良質な機材がリーズナブルな価格で広まれば、日本のトレーニング環境は大きく変わります。それがFRNZ-Fitnessを立ち上げた理由です。
FRNZ-Fitnessを支えた人たち
展示会から戻ったころ、スキーマシンのサンプルが届きました。
あのチケットをくれた友人のジムへ持って行き、実機にも納得していただきました。そこで初めてジムに必要なすべての機材を教えてもらいました。
「全ての機材をFRNZ-Fitnessに任せたい」
この一言でB2Bの販売が始まりました。
でもそこからが本当の苦難でした。MOQ(最小発注数量)のハードル、工場との言った言わないのトラブル、春節やゴールデンウィークを挟む日程調整、船便の不透明な到着日程、国内チャーター便手配の難航、納品時の破損や部品欠損、次々と壁が立ちはだかりました。初めてのお客様へは約3ヶ月かけて、全ての機材をようやく収めることができました。
そして、このビジネスを可能にしたもう一つの柱が、中国物販の会社「天瞳」との出会いです。大きくて重い商品をコンテナにまとめて輸入しBtoC販売する仕組みを持つ会社です。令和の虎でも活躍されている代表の神田社長は、私のチャレンジを面白がって見守ってくれました。
最初のジムへの納品でトラックが間に合わなくなったとき、神田社長が知り合いのトラック運転手に直接頼んでくれました。一人では絶対に乗り越えられませんでしたが、時には頼ることも必要だと知らされました。
確信が積み上がっていく
そのジムのために特別注文で多めに製作したウォールボールとサンドバッグが、SNSを見て問い合わせをいただいたジムオーナーの皆様や知り合いのジム仲間、スパルタンレースでつながっているレーサーの皆様、他のお客様にも好評で販売へと繋がっていきました。
ある日、ショールームに一人のお客様が来てくれました。その方が連れてきたのは、世界各地の大会に出場しているヘッドコーチ。
そのコーチが言いました。
「このウォールボールは普通に使えますね」
この一言は何よりも重かったです。
日頃からトライアスロンやHYROX、スパルタンレースなどに取り組まれていてSNS発信しているプロの競技選手からスキーマシンのお問い合わせが来ました。
私自身が参加したスパルタンレース会場でも、HYROXに出場する多くの方からもお声がけいただきました。
他にも静岡、大阪、埼玉、三重、和歌山。全国各地からボールやサンドバッグ、マシンを売ってほしいという声が届いています。
今、正直に話します
5月のゴールデンウィークに、ウォールボールとサンドバッグが入荷しました。各重量18個ずつ。1ヶ月で約半分が売れました。
前述したジムオーナー様からお誘いをくださり、地域の祭りやマルシェイベントに参加し、ブースの前に立ってお客様を呼び止めました。泥臭く、楽しく、一つひとつ積み上げてきました。
正直に言います。今はまだ一人です。次から次へと簡単に売れるものではありません。
SNSで動画や情報を配信して、少しでも多くの人の目に届くよう毎日動いています。それでもまだ届いていない人がいます。
個人でトレーニングしたい人。地方に住んでいる人。SNSをやっていない人。ジムを作りたいけど公式機材に手が届かず諦めかけたオーナー。そういう人たちにこそFRNZ-Fitnessを届けたいと思っています。
夢
最初から何が何でもこれをやりたかったわけではありません。
導かれるようにここにたどり着きました。
ただ一つだけ言えることがあります。
展示会で閃いたショールームは今、稲毛の自宅に存在しています。あの日笑ってしまったスキーマシンが、今日も稲毛で誰かを待っています。

いつかSNSでFRNZ-Fitnessの商品が投稿されて溢れかえる日を夢見ています。
その日のために、今日も動き続けます。
これでないとだめだという確信があります。
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まず触りに来てください。納得してから決めてください。それがFRNZ-Fitnessのやり方です。
FRNZ-Fitness(フレンズ): Functional Rise & Nurture Zone代表 田口 求弓|千葉県千葉市稲毛区


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