——GAFAの一角は、私にとってアマゾン川だった。
目次
- FRNZの原点は、BtoC販売だった。
- Amazon Seller アカウント申請という沼。
- 3つのアカウントを作ってしまった男。
- 人間の力で、ようやく突破。
- 次の壁:ブランド登録と出品の洗礼。
- しぶといんだよ。
8ヶ月かかった。
スパルタンレースで例えるなら、序盤から足を攣って躓いてしまったのだ。
Amazonに出店するまでの話をしようと思う。
FRNZの原点は、BtoC販売だった。
FRNZはもともと、BtoB(法人向け)だけでなくBtoC(個人向け)、とくにAmazonでの商品販売を目的にスタートした。手始めにスキーマシンとファンバイクを販売するため、”サンプル”として1台ずつ仕入れた。
ちょうどそのタイミングで、たまたま知人がHYROXジムを立ち上げる計画を持っていることを知り、ジム機材一式を揃えるBtoB販売が先にスタート。少し遅れてBtoC販売のため、Amazon Seller Central申請、つまり——Amazonに出品する店をオープンするためのアカウント開設申請を進めていく——つもりだった。
Amazon Seller アカウント申請という沼。
Amazon Seller Centralの申請は、おそらく事前に英文のAmazonのマニュアルを読んで理解すれば、スムーズだったのかもしれない。
しかし私は英文に拒否反応を示した。入力画面は日本語だから、Geminiを頼りに進めよう——そんな軽率な意識で入力欄を淡々と埋め、「おーわりっ!」と申請ボタンをポチった。
数日後、Amazonから却下の知らせ。
翻訳して、修正して、また再申請。また却下。こんな繰り返しが永遠と続いた。
スパルタンレースで例えるなら、両足が地面から離れていることに気が付かず、何度もレフェリーからやり直しを宣告されているハーキュラーホイストである。
Amazonの担当者はAI。キーワードだけを拾って質問内容を想定し、テンプレ化した回答を返信するだけ。何度やっても結果は同じだ。
私はエンジニアの端くれ、テクノロジーを否定するつもりはない。しかし、昭和の団塊ジュニアだ。この質問にはこう返す、というAIの乾ききったやり取りは好きではない。絶対的な正義から切り捨てられたかのような敗北感に襲われるのである。人の温かみを感じたいのだ。
このままではラチがあかないと判断し、最初のアカウントを切り捨て、事業の物品購入用の第2のAmazonアカウントでAmazon Seller アカウントを再申請した。これが、後悔することになるとは知らず。
しかし第2のアカウントを使っても、またも却下。
途方に暮れていてもしょうがない。様々なSNSで調査し、そこで初めて知った。
購入履歴のあるアカウントでは、Amazon Sellerアカウントは作れないらしい。
おそらく英文マニュアルには書かれているのだろうけど、申請フォームに日本語でアピールしてあってもいいよね。
スパルタンレースで例えるなら、オープンで出場しているのに、仲間同士で助け合えることを知らない、レースガイドを読まないで参加した初心者チームである。
3つのアカウントを作ってしまった男。
そして、購入履歴がないまっさらな第3の新規アカウントを作り、再申請。
満を持して申請した第3のアカウントは別の壁が立ちはだかった。
アカウント申請では、全ての入力や提出資料の氏名・住所は、一言一句が一致していないとダメなのである。全角・半角、大文字・小文字、ひらがな・カタカナ・漢字——1丁目2番3号(全角)と、1丁目2番3号(半角)と、1-2-3 は違う。Otaniと、オオタニと、大谷は違う人物なのだ。1文字1文字を丁寧に確かめながら入力していく。
そして淡々と進める中で、金融通帳の表紙画像をアップロードするのだが——私の通帳の表紙の氏名はカタカナ表記しかなかった。これまでの入力で使ってきた名前はアルファベットと漢字のみ。Amazon側の立場ならカタカナは初登場。これが原因で、申請者が違う人だと判断されてしまった。
正攻法ではないが、パスポート・口座の表紙など必要書類をかき集め、アルファベット・カタカナ・漢字がすべて自分の名前であることを証明する資料を作ってアップロード。これで銀行口座の紐付けは承認された。後で知ったが、同じトラップを同じ方法で回避した人がいた。こういうノウハウはもっと先に知っておきたかった。
銀行口座の紐付けは承認されたが、アカウント登録は、またも却下。
次は何だ——とイライラしながら調べていくと、
Amazonの規定でSeller アカウントは一人一つしか開設できないとわかった。
すでに私は過去に2つのアカウントでの申請を却下されている。却下されたのだから、履歴は無に帰した、と勝手に思い込んでいた。しかし過去に却下を食らったアカウントたちは復活を望むかのように、キャッシュとして幽霊のように漂っていたのだ。これも先に注意すべき点である。
・第1のアカウント
申請するも「購入履歴あり」で却下
・第2のアカウント
新規作成して再申請するも却下。後日、最初のアカウントが残っていたため却下と判明。気づくまでは原因不明。
・第3のアカウント
金融情報に漢字・アルファベットの名前の不一致で却下、書類を整えるも「Sellerアカウントは一人一つ」ルールで完全に詰む
スパルタンレースで例えるなら、却下のトライフェクタ、絶望である。
人間の力で、ようやく突破。
それでも諦めなかった。
AIに対し、3件のアカウントを作ってしまった経緯を説明し、本命にしたいアカウントを指定、悪意はないがアカウントを量産してしまったことを謝罪、そして「本気で出品したい」という意思——これらを詰め込んだ英文をGeminiと一緒に何度も送り続けた。
「これは人間の判断が必要だ!責任者に繋げ!」——何度も言い回しやワードを変えてAIに向かって訴え続けた。気がつけばAIに振り回されていた。
しかし何度やっても聞き入れてもらえない。いつもドライに「却下!」と切り捨てられる。その都度、がきデカの「死刑!!」のポーズで「却下!!」と言っているシーンが頭をよぎった。これが、Amazon出品を諦める典型的なパターンなのだろう。

正面突破は無理だと判断した私は、お世話になっている輸入会社のスタッフさんがAmazonと懇意にお付き合いしていることを思い出した。その方を伝手に、Amazon JAPANのご担当者を紹介してもらった。
ようやく、日本語で、人間に、意思を伝えることができた。
理解を得て、やり取りの末、無事に出品アカウントの承認を得た。
合法的な裏口入学の気分で——最初の申請から、8ヶ月が経っていた。
FRNZの看板を立てるお店が完成した!という喜びに浸る間も無く。
スパルタンレースで例えるなら、スピアスローで槍が的中したのも束の間、難関のツイスターが目の前に現れた状況。
次の壁:ブランド登録と出品の洗礼。
Amazon Seller アカウント承認の後は、ブランド登録が待っていた。弁理士に「FRNZ」の商標登録を開始していただき、Amazon Seller でもブランド登録を開始。2週間ほどのやりとりを経て、ようやくブランド登録完了。
そして、いざ出品のための商品登録——。
正直、ナメていた。メルカリみたいな感じだろうと思っていた。
全く違った。
写真がうまく貼れない。変更を加えても、サイトに反映されるまで「24時間かかる」というマージン取りすぎの待機時間を要求される。何が正しくて何が間違っているのかをリアルタイムで確認できない。変更ボタンを押しても、反映されているかどうかわからない。また間違っていたら、また反映待ちからやり直しだ。
ストレスとエラーの幕の内弁当のような作業とやりとり——それが連日続いた。
またしても立ちはだかる壁。
スパルタンレースで例えるなら、70Feet Wall。
正攻法ではラチがあかない。Geminiの限界を感じた私は、Amazon物販の先輩に救済を求めた。勧められたのはAmazonテクニカルサポート。さんざん私を苦境に立たせたAmazon——またあの無感情で乾ききったAIを相手にするのか。しかし先輩が勧めるテクサポ、まずはコンタクトとってみよう。
なんとテクサポは非常にレスポンスがいいし、私の苦労を理解してくれた。「分かりにくくてご迷惑をおかけします」——なんて、情にも訴えてくるイイやつだった。やりとりは数日続いたが、人とやり取りしている潤ったキャッチボールで、出店準備はようやくスムーズに進んでいった。
幾度ものトラップを掻い潜り、FRNZ ECサイトがオープンしました!
もうすぐウォールボール、サンドバッグ、スレッド&ロープが追加販売されます!ご期待ください。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0HJN4CRKK?th=1

しぶといんだよ。
GAFAの一角を担う、世界のAmazon。
しかし私にとっては、足を取られては先に進めない沼地が永遠と続くアマゾン川だった。
Amazon物販をやる以上は誰もが避けられない沼地だ。しかし、人によっては「え? Sellerアカウント登録なんてすぐできるでしょ?」と言ってくる人もいる。どうやらトラップは人を選ぶようで、私はたまたま沼地を歩かされただけ。
でも私は、5度のトライフェクタを達成したスパルタンレーサー。
しぶといんだよ。
行動し続けることが、新たな扉を引き寄せるんだよ。正攻法がダメなら違う道から行く。
「俺は俺の責務を全うする」そんな精神で、何があっても前に進む。
その突破力を養うためにスパルタンレースに出続けている。そして、事業の主戦場でもあるHYROX。ふところ事情が落ち着いたら、是非また挑戦したい。それまでは自宅ショールームでトレーニングを欠かさない。
興味ある方は是非稲毛まで遊びに来てくださいね。
その時はトレ後の美味しい食事をご馳走します!
FRNZ-Fitnessでは、稲毛のショールームで実際に機材を体験していただけます。
鍛錬は本物。投資は1/3。
確信は、触れた瞬間に生まれる。


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