香港のジムで、見たことのないマシンと出会った
香港のエニタイムフィットネスに入ったとき、見慣れない機械が目に入った。
スライドするシート。足を固定するステップ。チェーンにつながったハンドル。そして車輪のようにもファンのようにも見える円筒状のオブジェクト。
「何をするマシンだろう」
一瞬考えて、すぐにわかった。
ボートを漕ぐトレーニングだ。
試しに座って引いてみた。驚くほど自然に体が動いた。まるで何度もやったことがあるような感覚。初めてなのに、体がその動作を知っていた。
全身に新しい刺激が走った。なんだか楽しい。
これがROW ERG(ローイングマシン)との最初の出会いでした。
2024年6月9日 Anytime Fitness 湾仔(Wan chai) でのInstagram リール投稿。呼び名を知らない私は「ボートを漕ぐヤツ」と表現していました。まさにこれがローイングマシンとの出会い。

AmazonでROW ERGを買ってみた
物販事業を開始していた今年の4月中旬、AmazonでROW ERGと同じ機能をもつ中国製をサンプルとして購入しようとしました。
1回目。ポチった。
店舗都合でキャンセルになった。
気を取り直して2回目。別の店舗でポチった。
届いた。
「黒」を注文したのに、「白」が届いた。
1回目は、おそらく在庫無しだったと推測。2回目の「色違いトラブル」は返品しようかと思いましたが、大型商品の返品は非常に面倒です。再梱包して配送業者に回収を依頼する、返品先への連絡、言葉が通じるのか、いつ終わるのか。中国の店舗ブランドだと何もかもに時間がかかります。もし仮にネジや部品が足りなかったとしたら、機械に詳しくない人はそこで諦めてしまうかもしれないません。
まさに「中国あるある」です。
今回はとあるイベントで使うことが決まっていたため、「白」をそのまま受け入れました。
でもこの体験が、私に一つの確信を与えてくれました。
中国製であっても、問い合わせ先が日本人であることは絶対に必要。そしてメリットにもなる。
機材を買った後に何かあったとき、すぐに日本語で対応してもらえる安心感。これがなければ、いくら安くても本当の意味でのコスパにはなりません。大型商品であればあるほど、購入額が大きければ大きいほど、安心して買えることがFRNZ-Fitnessの付加価値であり、存在価値になる。
FRNZ-Fitnessが「売りっぱなしにしない」と決めているのは、この体験があるからです。
ちなみに「白いローイングマシン」は「希少性」「高級感」がありショールームにとても馴染んでいて、結果的にはとても気に入って使っています。
そのマシンが、すべての原点だった
後から調べてわかったことがあります。
ROW ERGは、SKI ERGの「親」にあたるマシンだということです。
1981年、アメリカ・バーモント州でROW ERGが開発されました。目的はシンプルでした。「ボート競技の選手が、冬でも屋内でトレーニングできるように。」
その後、このマシンは競技者の世界を超えて、CrossFitコミュニティ、フィットネス愛好家、リハビリ施設、軍隊まで広まりました。
そして、このマシンのフライホイール技術から生まれた次の発明が、SKI ERGでした。
ROW ERGは、すべての原点だ。
ROW ERGの仕組み:「漕ぐ」動作に全身運動が詰まっている
ROW ERGの動作は、ボートのオールを漕ぐ動きを再現しています。
座った状態でハンドルを握り、脚を伸ばしながら体を後傾させ、腕を胸に向けて引く。これを繰り返します。
シンプルに見えますが、この一連の動作に全身の筋肉が連動しています。
正しいストロークの順番
① キャッチ(スタート姿勢)
膝を曲げて前傾。ハンドルを握る。
② ドライブ(引く動作)
脚で押す → 体を後傾 → 腕で引く
この順番が大事。脚から始めること。
③ フィニッシュ
脚が伸び、体が後傾し、
ハンドルが胸の下に来た状態。
④ リカバリー(戻る動作)
腕を伸ばす → 体を前傾 → 膝を曲げる
ドライブと逆の順番で戻る。
ROW ERGが鍛える筋肉:全身マップ
研究によると、ROW ERGを正しいフォームで使うと体の80%以上の筋肉に効果が出ます。
下半身(約60%の力)
大腿四頭筋(太もも前)
→ 脚を押し出す主役。
ハムストリング・臀部
→ フィニッシュに向けての連動。
ふくらはぎ
→ フットレストへの押し込みで使う。
体幹(約30%の力)
腹直筋・腹斜筋
→ ドライブからフィニッシュへの
体幹の安定と後傾を支える。
脊柱起立筋(背骨周り)
→ 姿勢を維持しながら後傾する。
上半身(約10%の力)
広背筋(背中)
→ 腕を体に引き付ける主役。
菱形筋・僧帽筋(肩甲骨周り)
→ 肩甲骨を寄せる動作。姿勢改善にも。
上腕二頭筋(力こぶ)
→ ハンドルを引く仕上げ。
三角筋(肩)
→ ハンドルをコントロールする。
他のマシンと比べてどう違うか
| 項目 | ROW ERG | SKI ERG | ランニング |
|---|---|---|---|
| 主な使用部位 | 全身(脚60%) | 上半身・体幹中心 | 下半身中心 |
| 関節への衝撃 | 低い | ほぼゼロ | 高い |
| 心拍の上がり方 | 徐々に上がる | 急激に上がる | 徐々に上がる |
| カロリー消費 | 約10kcal/分 | 約12kcal/分 | 約8〜10kcal/分 |
| 姿勢改善効果 | 非常に高い | 高い | 低い |
| 初心者の入りやすさ | ◎ やや敷居が低い | △ フォームが難しい | ◎ |
ROW ERGの最大の特徴は「脚・体幹・上半身が連動して動く」という点です。有酸素運動と筋力トレーニングが同時にできる、数少ないマシンです。
科学が証明するローイングの効果
カロリー消費
1時間の中強度ローイング:約600kcal消費
(体重70kgの場合の目安)
これはジョギングとほぼ同等。
ただし関節への衝撃はローイングの方がはるかに低い。
心臓血管への効果
2015年の研究により、
ローイングには悪玉コレステロール(LDL)値を
下げる効果があることが示されている。
心肺機能の強化だけでなく、
血管の健康維持にも貢献する。
姿勢改善効果
肩甲骨を寄せる動作を繰り返すことで
肩甲骨周りの筋肉が強化される。
現代人が弱りやすい「背中の筋肉」を
有酸素運動しながら鍛えられる。
正しいフォームと、よくある間違い
やりがちな間違い3つ
❌ 腕から引き始める
正しい順番は「脚→体幹→腕」。
腕から始めると背中と腕だけで漕ぐことになり
すぐ疲れて効果も半減してしまいます。
❌ 脚の曲げ伸ばしだけになる
「ただの脚の運動」になっている人が多いです。
フィニッシュで上体を後傾させ、
腕を胸まで引き切ることが重要。
❌ 前に戻るのが早すぎる
リカバリー(戻る動作)は
ゆっくりでいい。
急いで戻るとリズムが乱れ、
体への負担も増えてしまいます。
レベル別トレーニングメニュー
初心者(フォームを覚える)
・500mをタイムなしで漕ぐ
・フォームを確認しながらゆっくり
・週2〜3回、1回15〜20分
・目安ペース:500m 2分30秒〜3分
中級者(心肺を上げる)
・インターバル:1分全力×8セット(休憩1分)
・または2000mタイムトライアル
・週3〜4回
上級者・競技者
・4×500m(インターバル90秒)
・5000m持続ペース走
・他のマシンと組み合わせた複合メニュー
キッズ・シニア・リハビリへの応用
ROW ERGは座った状態でトレーニングするため、ランニングマシンなどと比べて関節への負担が少ないです。
膝や足首に問題を抱えるシニアでも安全に使えます。強さは引く力で自分でコントロールできるため、子どもから高齢者まで同じマシンで対応できます。
ジムで使える場面
キッズ:
・全身を連動させる動作の習得として
・体幹強化と有酸素運動の組み合わせとして
シニア:
・座ったままの全身有酸素運動として
・姿勢改善・背中強化として
・LDLコレステロール低下の目的で
リハビリ中:
・下肢に低負荷の全身運動として
・心肺機能の維持・回復として
FRNZ-Fitness本来の目的は、HYROXやDEKAなどのハイブリッドフィットネスレースに特化したジムや競技者向けの機材にとどまりません。
都心・都市に限らず、地方や地域でもキッズからシニアまでが気軽に通えるジムへとFRNZ-Fitnessの機材を浸透させ、人生100年時代を楽しく生き抜く身体を、誰もが手に入れられるようにすること。それがFRNZ-Fitnessの目指す姿です。
そして、SKI ERGへ
ROW ERGのフライホイール技術から、SKI ERGが生まれました。
ROW ERGで培われた「全身を連動させる」という哲学は、SKI ERGにも受け継がれています。
2台を組み合わせれば、全身を上半身主体と下半身主体に分けて鍛えることができます。競技者だけでなく、ジムの総合的なプログラム設計にも活用できます。
次の記事では、SKI ERGの詳細を解説します。
ジムへの導入を考えているオーナーへ
ROW ERGは、フィットネス施設の「基幹マシン」になりうる。
全身運動・有酸素・筋力・姿勢改善を1台でカバーできるマシンは多くありません。キッズからシニアまで使えるため、幅広い会員層に対応できます。
しかし導入コストの現実は厳しい。公式機材は高額で、複数台の導入はジムの予算を大きく圧迫します。
同等の負荷と耐久性を持つ機材を、大幅に抑えたコストで手に入れる選択肢があります。
まず実機を触って確かめてほしい。

FRNZ-Fitnessでは、稲毛のショールームでROW ERG相当の機材「AIR ROWER」を実際に体験していただけます。
鍛錬は本物。投資は1/3。
確信は、触れた瞬間に生まれる。
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代表 田口 求弓|千葉県千葉市稲毛区


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