ボランティアとは何か。HYROX千葉、RACE CREW参加から考えた。

「ボランティア」は英語の”volunteer”からの外来語だ。語源はラテン語の”voluntarius”——自らの意志で、という意味。フランス語の”volontaire”を経由して英語に入った。

もともとは17世紀ヨーロッパの軍事用語だ。強制徴募が主流だった時代に、自ら志願して軍に加わる人を”volunteer(志願兵)”と呼んだのが最初の用法。「命令されたのではなく、自分の意志で選んだ人」——それがこの言葉の核にある。

19世紀以降、その「自発性」という概念が民間へ広がった。消防団や慈善活動、災害救援に参加する人にも使われるようになり、日本では1995年の阪神淡路大震災を機に一気に定着した。

語源的な芯は、一点に尽きる。強制ではなく、自分の意志で。


目次

HYROXのボランティア、RACE CREWに参加した

HYROXのボランティアにはJUDGEとRACE CREWの2種類がある。RACE CREWは会場全体の運営サポートのようなものらしい。今回はJUDGEとして参加した。

参加表明は、エントリーページから参加したい日程とポジションを先着順で応募する仕組みだ。

私はスパルタンレースのボランティアにも積極的に参加している。運営のSRJ(スパルタンレースジャパン)が募集しているのは、障害物や会場の設営・撤去作業などの「ビルドボランティア」と、レース当日のレフェリーサポートや給水・誘導などの「レースボランティア」がある。一般募集はしていないが「レフェリーボランティア」も存在し、多くのボランティアがレーサーや応援の皆様が楽しめるように携わっている。

ボランティアの参加特典はそれぞれ異なる。スパルタンレースの場合はこの通り。

  1. お弁当
  2. 交通費(2,000円)
  3. SPRINT OPENエントリー費相当のクーポン(約14,500円相当、有効期間1年)

HYROXの特典は以下の通りだ。

  1. レースクルーパッチ
  2. HYROX限定アイテム
  3. 公式PUMAシャツ
  4. 6,000円分のHYROX WORLD物販割引券(日本国内のHYROX大会会場でのみ利用可、有効期限は発行日から13か月)
  5. HYROX365 FOUNDATIONコースへのアクセス
  6. 食事提供(昼食または夕食)

ジャッジへの賛否、そして課題

HYROXのJUDGEについて、さなざまなSNSで賛否が分かれている。これは1回目の横浜大会からあることだ。

日本初開催、手探りの中で始まったことである。許容すべきであり想定内だった。むしろ初開催で3,000人を超える競技者、多くの観戦者がいる中では大成功だったと思う。これはJUDGEとしてエントリーし、事前説明会を受け、かつ競技者としても参加した私自身の率直な感想だ。大阪大会は関与しなかった。今回は3回目。これについてはどうか。

回数を重ねるごとに運営は良くなる。ルールに忠実に。疑わしきは罰する。厳し過ぎるという声があるが、ルールはルールである。一方で、競技者の要求も厳しくなっている。たとえばバーピーブロードジャンプ。「俺はしっかりルールに沿っている、あいつのいい加減なバーピーを許すな!」のような声が上がる。それは競技への真剣さの裏返しでもあり、当然の感情だと思う。

問題は、ジャッジの絶対数だ。ボランティア枠が埋まらない。そうなると、1人で複数人を担当しなければならない、あるいは目が離れてしまうケースが出てくる。見えないものは見えない——と割り切っているわけではなく、結果的にそうなってしまう場面があるということだ。

「特典を充実させれば人が集まる」「エントリー権を特典に加えればいい」というコメントも目にした。過去、2,000円だったクーポンが6,000円になったのもその一環だろう。ただ、特典を厚くするほど、それ目当てで参加するボランティアが増えるリスクもある。純粋に運営に貢献したい人の中に、いい加減なジャッジが混ざる危険性がある。

スパルタンレースでも感じることだが、クーポン目当てでロクに仕事をしない人、明らかに手を抜く人が一定数いる。咎めるつもりはない。ただ、ボランティアは自ら志願して参加するものだ。せっかく自分の意志で来たのなら、積極的に大会に関わってほしいと切に願う。

質の低いジャッジで枠を埋めるか。質の高いジャッジで歯抜けを許容するか。いずれにしても特典という「エサ」ではなく、仕組みで質を底上げできないかと考えている。


人生を変えるのは「誰と出会うか」「何と出会うか」

私がスパルタンレースのボランティアを始めたきっかけは、正直に言えばSPRINT OPENクーポンを得るためだった。もちろん志願しているのだからそれ相応以上に運営に協力する気概でいた。だけど今は、それ以上の価値を感じている。

運営側のSRJの方々、他のボランティアとして参加しているレーサーたちと顔馴染みになって情報交換できること。同じ競技で繋がれるネットワーク。根っこは赤の他人だったボランティア仲間との会話が縁を呼び、FRNZという物販事業に繋がったこともある。HYROXのボランティアでも、それが体現できた。参加しなければ会えなかった人がいた。気づけなかったこともあった。

私には持論がある。人生を変えるには、「誰と出会うか」「何と出会うか」以外にはない。

語源に立ち返れば——ボランティアとは、自らの意志で選んだ人のことだ。その一歩が、思いもよらない縁を連れてくる。やはり行動が全てなのだ。そして運を引き寄せることにつながるのだ。

理想とする未来のために、伏線を張っていく作業を続けよう。今は、何も呼応しないかもしれない。すぐに結果には結びつかないかもしれない。こんなことやって意味あるのか、って考えるかもしれない。だけど今のプロセスを楽しもう。

成功したときのエピソードの華の種を蒔こう。


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代表 田口 求弓|千葉県千葉市稲毛区

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